EIZO ColorEdge CG275W 簡易レビュー

始めに

ナナオのカラーマネジメント液晶モニター、ColorEdge CG275Wを購入してしまいました。
素人の私にとっては宝の持ち腐れかもしれませんが。
広い画面でハードウェアキャリブレーション対応のモニターを探したところ、真面なメーカーではNECかナナオしか見当たりませんでした。
それらをふまえて色々検討した結果、ColorEdge CG275Wを購入しましたので、その経緯と使ってみたレビューを公開したいと思います。

EIZO(NANAO) ColorEdge CG275Wについて

ColorEdge CG275Wとは、NANAOがEIZOブランドで販売している、ハードウェアキャリブレーション対応のプロフェッショナル向けディスプレイで、同社のフラグシップモデルです。
発売は2011年3月23日と2011年11月06日現在では最新のモデルです。
AdobeRGB比97%の広色域パネル、27インチで2560x1440(WQHD)の解像度、キャリブレーションセンサー内蔵、明るさを一定に保つ輝度ドリフト、16bitの3D LUT、表示ムラを補正するデジタルユニフォミティ補正回路、よりなめらかに表示できる10bit入力、照明が直接画面に入り込まないようにするフードが標準で付属するなど、最新の技術と数々のノウハウを詰め込んだプロフェッショナル向けの最高峰ディスプレイと言っても過言ではないでしょう。

検討

最初はNECの液晶モニターLCD-PA301Wを検討しました。
しかし、フードもキャリブレーターも別途購入する必要があり、さらにキャリブレーション用のソフトすら有料という状況。
PA301Wディスプレイ本体は最安値店でCG275Wより安価な約20万円でしたが、その他色々つけると最終的には30万円弱になるといった状況でした。※
ただし、WQXGA(2560x1600)というUXGAを2画面表示しても余りある解像度は魅力的でした。
また、他社より高いAdobeRGBカバー率98.2%(他社や他のディスプレイは最高97%)も魅力的でした。
が、それを生かすための投資が本体価格の半分近くもかかるというのでは、易々と手を出せませんでした。
しかし、三菱やナナオでは無料でダウンロード可能なハードウェアキャリブレーション用ソフトが、有償というのはいただけません。
仕事ではどうしても必要になるとはいえ、定価で16,800円と言う値段は足元を見ているとしか思えません。
※キャリブレーションセンサーとして、広色域対応で性能の安定している分光式で、比較的安価なColorMunki Photo/Designを想定しています。※※
※※広色域対応ならより安価なSpyder3と言う選択肢もありますが、カラーフィルター方式で長期安定性に問題があるためここでは検討から外しました。※※※
※※※NECのSpectraView IIはフィルター式で広色域対応で比較的長期安定性が高くて安価なi1 Display ProおよびColorMunki Displayに現状非対応です。

NEC以外のメーカーを検討したところ、現行ではWQXGAの30インチクラスはやっていませんでした(かつてあったメーカーも既に廃番)。
また在庫が有っても、非常に高価でした。

そこで、27インチWQHD(2560x1440)と条件を落として検討しました。
このクラスであれば、NEC、APPLE、DELL、HP、三菱、そしてナナオと軒並みそろっていました。
ですが、その中でしっかりと調整されていると思われるものは、やはりNECとナナオのみでした。
NECは上記でも書いたように付属パーツが全部別売りのため、結果として割高になります。計算したらディスプレイ本体が12万円でその他パーツが計9万円と、合計で21万円ぐらいになります。
必須ではないけど必要なパーツが本体価格の75%も別途必要とは、それだけで購入をためらいます。
そうなるとナナオですが、エントリー向けのFlexScan SX2762W-HXとエキスパート向けのColorEdge CG275Wとなります。
その中でも、FlexScan SX2762W-HXには「SX2762W-HXPX ブラック(EIZO EasyPIX同梱) 遮光フードCH5・ペンタブレットセット」というセットがあり、フードとキャリブレーターがついてきて15万円でおつりが来ます。※、※※、※※※
※EIZO EasyPIX付属のキャリブレーターはSpyder3です。一応広色域ディスプレイをサポートしています。ただしフィルター式ですので長期安定性には欠けます。
※※キャリブレーター付きのセットにフードを別途購入した場合でも値段がほんの200円ほど安くなるだけなので、200円ぐらい払って上記のペンタブレットセットを購入したほうがお得になります。いざとなればペンタブレットはオークションで売ればいいのですから。
※※※ただし、FlexScan SX2762W-HXはディスプレイ内部のLUTを利用した純粋なハードウェアキャリブレーションには対応していません。

そして、今回購入したカラーマネジメント液晶モニター、ColorEdge CG275Wです。
こちらは、個体調整済みのキャリブレーター内蔵で、かつフードはディスプレイに付属しています。
また、外部センサー用のキャリブレーションソフトもNECと異なり無料です。
なので、本体以外に付属品を買う必要がありません!!
ただし、本体価格は他の同クラスを上回る、本体のみで22.5万円(直販の場合23万円)です。※
※直販でタブレットセットが24万円ですので、付属タブレットの実売価格2万円を考慮するとこの場合の本体価格は実質価格.comの最安値店より安価になります。
 これでクレジットカードも利用可能なうえ、分割12回まで金利無料(24回なら1%、36回でも5%で利用可能)かつ送料無料ですから、タブレットも一緒に買う気なら他店で買う理由がありません。※※
※※ただしセットのタブレットはWacom Intuos4 Special Edition PTK-440/K4のみで他の機種は選択できません。

ナナオColorEdge CG275Wの利点

LUT(ルックアップテーブル)が16bitと同業他社を圧倒!!

他社では、マイナーメーカーでは10bit、少々まともなところで12bit、NECですら14bitでしかありません。
わずかな差しかないためケチることもできますが、そこをケチらずにきちんとコストをかけられるということは、それだけでもきちんとした商品であることがわかると思います。
また、bit数が大きくなると処理が複雑で重くなりますが、それができるのはそれをするだけの技術とノウハウがあるということでもあります。
もちろん単純にbit数を大きくしている会社もあるでしょうが、少なくとも16bitはナナオだけですので、見よう見まねでbit数を上げた訳では無いと言う事が分かります。

流行の10ビット入力に対応

もちろん、他社にも10bit入力ディスプレイを販売しています。
が、対応ビデオカードとアプリケーションと環境を公開しているのは、唯一ナナオだけでした。
また、デモや測定結果を公開しているのも、やはりナナオだけです。
それだけ自信があって使ってもらいたいと思っているということでしょう。
※2013/06/12現在、各社ハイエンドディスプレイには10bit Deep Colorを採用してきていますが、情報公開まで進めているのはディスプレイメーカーはナナオのみ、ビデオカードメーカはエルザジャパンのみです。なお、エーキューブはナナオの転載とリンクなので除外。
※※10bit超の表示を実現するための情報を載せました。

明るさが安定する輝度ドリフト機能

ディスプレイのバックライトは冷陰極管と呼ばれる、いわゆる蛍光灯です。
蛍光灯は、点灯直後の冷えた状態では暗く、温まるにつれて明るさが定格に近づいてゆくという特性を持っています。
そのため、ディスプレイは電源を入れた直後は画面が暗い状態でした。
しかし、この輝度ドリフト機能は、バックライトの明るさをリアルタイムで測定し、インバーターを制御して明るさを電源投入した直後から定格の明るさが得られます。
また、温度などによって変化する明るさに対しても自動で調整してくれます。
NECのディスプレイにも付いていますが、安定するまでの時間はノウハウのあるナナオに一日の長があるようです。
※明るさは定格に達していても、冷陰極管は温まらないと蛍光体の発光が安定しないため、この機能があってもやはり正しい色が出るのは30分ぐらいかかります。

ディスプレイの表示ムラを補正するデジタルユニフォミティ補正回路搭載

液晶ディスプレイは、どうしてもバックライトムラや液晶ムラがあり、それによって色温度や明るさが1台1台、またパネルの位置によっても異なります。
そこで、出荷前に液晶の表示状態を測定し、その情報をディスプレイの中に記憶しておき、表示の際に液晶自体で補正してしまおうというのがデジタルユニフォミティ補正回路になります。
これを搭載しているのはNECとナナオだけですが、1台1台測定結果まで付属してくれるのは、ナナオのCGシリーズのみです。
また、CGシリーズはユーザーがこの機能を調整できませんが、NECはユーザーが補正の強さを変更できます。
このことから、どちらのほうが安定して補正できているかは容易に想像がつくと思います。

常に安定した色を表示できる内蔵キャリブレーションセンサー

どうしてもバックライトや液晶やフィルターは劣化していきます。
そこで、キャリブレーションを行って常に表示状態を一定に調整する必要があります。
それには専用のセンサーを別途購入する必要がありますが、ナナオのCG275Wにはそのセンサーが内蔵されています。
ユーザーが手動で実行することも可能ですが、内蔵されているのでディスプレイ側で自動で定期的にキャリブレーションすることも可能になっています。
これができるのは唯一ナナオのCG245WとCG275Wだけです。
また、この内蔵キャリブレーションセンサーは、コニカミノルタ製の校正用分光測定器を使い、出荷時に1台1台調整を行っており、その精度はフィルター式でありながら分光式を上回る精度を実現しています。
NECにもキャリブレーションセンサー内蔵のディスプレイがありますが、こちらは構造上液晶の測定はできないので、バックライトの劣化をキャリブレーションするにとどまります。

使い勝手の良いスタンド

FlexStand 2と呼ばれるスタンドで、比較的評判の良いスタンドです。
アームには劣りますが、スタンドとしては比較的自由にディスプレイを動かせます。
また、地震にも比較的強い構造となっています。※
※地震時の転倒テストの結果も公開しています。こんなのまで公開するんだ・・・



と、話はここまでにして実際に使ってみた感想を。

設置/設定/使用感

設置


届いたCG275W
やはり、かなり大きいサイズです。
上に乗っているのは、今回セットについてきたタブレットです。
※隣のクリアボックスの上の方には等身大ドール用の衣装が入ってます。


開封
一番上はフードをが入った箱です。


ケーブル類と、クリーニングキット
発泡スチロールの梱包材が割れている・・・大丈夫か? それとも元から割れているのか?


保護用の袋に入った本体
発泡スチロールは割れていたけど、本体は問題無さそう。
本体の裏側に入っているのが、取扱説明書など。


本体を取り出した後の箱の中
ん? 発泡スチロールは割れていない?


取り出した本体
お客への案内が貼ってある。


補正、測定データの出荷用シート
ちゃんとシリアルナンバー付きで検査済みです。


使用場所へ設置
左隣はL997。
右隣は業務用のスキャナだけど、SCSIのため現在休眠中・・・
ディスプレイの下側にあるのはオーディオのセンタースピーカー(自前)で、付属品ではありません。
※フードは未取り付け。


少々四苦八苦

現在使用しているビデオカードがAMDのRADEON HD5670を搭載したHISのH567Q512でしたので、チップもボードも仕様上Dual Link対応済みのため2560x1600(WQXGA)まで問題なく表示可能であることは確認済みでした。
そのため、設置/表示までは今までのディスプレイを置き換えるだけでしたので問題なかったのですが、最大の敵は付属のColorNavigatorが、L997と通信しようとしてエラーになること。
最初は原因がわからずに苦労しました。
バッティングしそうなアプリや常駐ソフトをアンインストールしましたが解決せず。
エラーになると、インストール自体失敗しているのでアンインストール→再起動→インストール、を繰り返さなければいけないため、非常に時間と手間がかかる。
また、Windows自体の不具合で、バックグラウンドでOSの何かが動いている間シャットダウン/再起動ができず、最悪1時間近くシャットダウン中の画面を眺めることに。
何が原因だ?
さすがに切れて途中で電源を強制的に落としたが、システムエラーも何もないのでシステムには一切関係ないんだろう。
そんなこんなもありまして、検証に大幅に時間が取られました。
いろいろやってみた結果、どうもColorNavigatorがL997と通信しようとしてエラーになっているようです。
残念ながら、NANAOのサイトにもそういった情報はなかった。
ググっても見ましたが、別のサイトにもそういった情報はなかったのでこういった使い方をする人が少数派なのかなと。
2011/11/07補足
エラーになる原因ですが、犯人はL997のUSBに繋いでいたKanvus Light 54でした。
キーボードやマウスが如く当たり前のように使用していたため、疑いもしませんでした。
Kanvus Light 54をCG275WのUSBポートや、パソコン本体に直接続してもColorNavigatorがエラーになります。 それに対し、Kanvus Light 54が繋がっていなければ、L997が繋がっていても問題なくColorNavigatorがインストール/起動出来ますので、Kanvus Light 54が原因で間違いないでしょう。
いくら古い機種とはいえ、現行機同士はきちんと確認してますよね。
L997を疑って申し訳ありませんでした。
2011/11/08再補足
再々検証の結果、真犯人はKanvus Light 54のドライバでした。
ドライバをアンインストールすれば、Kanvus Light 54を繋いで認識された状態でも、ColorNavigatorは正常に起動します。

やはりサムスンパネル

コントラスト比や輝度がNECが採用しているパネルと異なっていたため、LGパネルでないことは予想できました。
他のパネルもそうですが、現状L997以外のパネルがサムスン製ということでこのパネルもサムスン製だろうと予想していました。
実際、白い画面のぎらつきを見て、このパネルは確実にサムスン製だと確信しました。
ギラツキ、目つぶしといわれてもう何年もたつのに、いまだにまともな表面処理ができないんですね。さすが韓国。
せっかくいいディスプレイなのに、この点で大きなマイナス評価は大きな損をしてます。
NECと同じLGパネルだったらもう少し状況が異なったのでしょうけど・・・
※同サイズで確実にLGパネルを使っていると言う事が判明している機種とスペック及び表面処理が異なる&EIZOは主にサムスンからパネルを調達していることから、このパネルは高い確率でLGパネルではないと思われます。また、サムスンから販売さる予定で結局販売されなかった機種に同じパネルを使ったと思われる機種があった(ソース失念)ことから、高い確率でサムスンパネルだと思われます。ただし、実機をバラして調べたわけではないので、確実とは言えませんが・・・
※ただし、このパネルはナナオ向けの専用パネル(そのためサムスンが同じパネルを使った機種を販売できなかった・・・?)のため、サムスンにもこのパネルの情報はないようです。
※CG276からLGパネルに変更したという話もありますが、実機を見ていないので不明。

内蔵センサーはフィルター式

内蔵センサーが残念ながらフィルター式なので経年劣化が心配です。※
その為、定期キャリブレーションを確実にこなすには、最終的には内蔵センサーと外部センサーの結果を合わせるコレレーションが必須です。※※
そうすると、結局外部センサーを購入することを考慮すると最終価格は合計で27~28万円と、PA301Wより若干安いくらいでしかありません。
劣化するまでは内蔵センサーを利用し、劣化してくる頃に比較的安価で広色域対応且つ比較的経年劣化に強いColorMunki Displayに対応してくれれば良いのですが。※※※
※本体に取り付けられているため交換できないと言う問題はメーカーでも分かっているらしく、構造を密閉式とすることで通常のカラーフィルター式より高耐久を実現しています。
※※手動でColorNavigatorからキャリブレーションする場合は、外部センサーが選択できますのでコレレーションは必須では有りません。
※※※ColorNavigator 6では既にi1 Display Proには対応済みなので、ColorMunki Displayに対応するのも時間の問題か。まあi1 Display Proでも最安値は2万円強なのでColorMunkiに比べたらかなり安価なのですが。

10bit出力は現段階では業務用ビデオカードのみ対応

ナナオの責任ではないのですが、現在確実に10bit出力を行えるビデオカードは、事実上AMD(ATI)のFireProのみです。
NVIDIAのQuadroの中にも対応した物もあるらしいですが、情報が不確かなので何とも言えません。
※2013/6/12現在、エルザジャパンがNVIDIAのQuadroの情報を載せています。
また、RADEONでもHD5800やHD6000シリーズは対応しているという話ですが、こちらも情報が不確かなので何とも言えません。
比較的安価なFirePro V4800は、チップ自体は現在私が利用しているHD5670を同じ物ですが、価格は倍以上高いです。
また、対応しているアプリケーションも一部しか無く、今後に期待と言ったところでしょうか?
※それでも、ナナオはそう言った情報を公開しているだけマシと言えます。他社に至っては10bit入力できるとしか書いてなく、どういった組み合わせで実現できるかを記載すらしていませんから。
※※10bit超の表示を実現するための情報を載せました。

悪い点ばかりでなくいい点も。

やはり色は安定している

旧式のパネルは電源投入直後はバックライトの影響もあってどうしても色が安定しませんが、CG275Wは比較的見れる状態です。
もちろん、完全に安定しているわけではありませんが、電源投入直後と安定後の色の差は他の旧式ディスプレイに比べたら比較的少ないです。

画面が広い!!

これは、さすがWQHDだけあって、広いですね。
今まで使っていたのがL997のUXGAや、LCD2690WUXiのWUXGAと比べると一回り大きいので、非常に広大です。
さすがにWQXGAに比べれば若干劣りますが、それでも上下に160ラインの差しかないので、その差は1割程度です。
画面も27インチで広いのですが、LCD2690WUXiが25.5インチでWUXGAだったということを考えると、ドットピッチが狭くなった分文字やアイコンが小さくなっています。
それ以上に、この広さは手に入れても損はないと思います。

ムラがほとんど無い!!

さすがというべきか、データシートを付けるぐらい自信があるんでしょうけど、目視で確認できるようなムラがありません!!
LCD2690WUXiは、ムラ補正に補正の強さが変更できました。
しかし、デフォルト状態では使い物にならず、結局アドバンスドメニューから補正を調整することに。
測定器を使って一番ムラが少ない設定にしましたが、単色で見てみるとどうしても全体の色にムラがあるのが確認できました。
しかし、CG275Wはデフォルト状態で目視で確認できるようなムラが確認できませんでした!!
測定器で測定まではしていませんが、測定器で問題なかったLCD2690WUXiですら目視でムラだらけだったことを考えれば、目視で問題ないCG275Wであれば測定しても問題ないでしょう。
これに関しては、ライバル機のNEC LCD-PA301Wはアドバンスドメニューからムラ補正の強度を調整できることからまだまだ自信がなく、LCD2690WUXiよりましになっているがCG275Wに追いついてはいないと考えられます。

フードも問題なし

某レビューで、PA301Wのフードに補強用のリブが出っ張っていて、そこには反射防止がされていないと有りました。
CG275Wに付属のフードCH5は、リブ自体がないので、その点は問題有りません。
ただし、構造が不思議な形をしているのと、上部の固定用の穴から光が漏れるのはいただけません。
穴の構造上、画面上に光が当たることはありませんが、少々気になります。
しかし、使用上はどちらも問題はありません。

内蔵センサーの動きがよい

キャリブレーション開始と共に内蔵センサーがカシャッと出てくるのを見るのも楽しいですが、測定が結構早いです。
ハードウェアキャリブレーションは三菱のRDT232WX-Sしか行ったことがありませんが、スピードが全然違います。
ただし、CG275WもColorMunkiでも測定には時間がかかるので、外部センサーを使う場合はノイズ等の影響を除去するために時間を掛けて測定点を増やしノイズを排除しているのかも知れません。


利点

1.ハードウェアキャリブレーションを始めたいなら、ディスプレイ本体以外にそろえる機器が必要がないため比較的安価になる。
2.安定した色と確実にムラのない広い画面が手に入る。
3.内蔵センサーは外部センサーより測定時間が短くて済む。

問題点

1.L997にUSBをつないだ状態だと、ColorNavigatorの起動どころかインストール自体に失敗する。
1.ColorNavigatorが一部のデバイスと相性が悪い。格安ペンタブレットKanvus Light 54はNGでした。
2.サムスンパネル。いわゆる目つぶしパネルとかギラギラパネルといわれるパネルです。
3.内蔵センサーがフィルター式のため、経年劣化対策のために外部センサーとのコレレーションは必須。


と、細かい部分で不満はあれど全体的に非常に出来はいいのですが、最大の問題が。
それは・・・

L997が異常に優秀!!

さすが国産パネルだけあります。
調整無しでもほぼムラ無し。
ギラギラが一切無く目に優しい。
sRGBなら忠実な色再現性。
などなど、現状の最新機能に目をつぶれば、L997は良い選択となります。
L997と同じパネルを使ったCG211は残念ながら既に廃番ですが、このパネルと最新機能を入れた新たなCGシリーズを作ったらそれなりに売れると思います。
ColorEdgeを検討するときは、L997も検討対象に入れても問題ないでしょう。
それより、目的無くFlexScan SX2762W-HXを購入するなら、L997を買ったほうが満足できそうです。
実際、WebデザインならsRGBで問題ありませんから、用途を限れば全く問題はありません。
それに、長時間ディスプレイを見るような作業をするなら、確実にL997に軍配が上がります。
特に、明るい色を表示したときの表示のなめらかさは、他の追随を許しません。
また、表面処理が秀逸なので、照明の光が直接ディスプレイに入らなければ、フードが無くても気になるような反射はありません。
預金はたいてCG275Wを購入しておきながら、これならL997を2台追加して、トリプルヘッドにした方が良かったかななんて今更ながら本気で考えています。
L997は本当にそれぐらいいいパネルです。

結論

ハードウェアキャリブレーション/AdobeRGBがいらないならL997買え!!



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